Categoryサウナコラム
サウナの利用回数について考察!健康状態や熟練度によるおすすめの頻度も紹介
サウナは「ととのう」ことを目的として今や大ブーム。心身ともに良い影響が出ることが紹介され、連日サウナに通う人も増えています。ただ、一体週どのくらいの回数が行くのが効果的なのでしょう?慣れや健康状態による回数差はあるのでしょうか?最新の知見も加え紹介します。
この記事に登場する専門家
サウナは週に何回入るのがおすすめ?理想的な頻度とその効果を紹介!
第二次サウナブームが始まり、サウナは今や雑誌やTV、YouTubeなどでも頻繁に取り上げられるようになりました。
サウナ用語でもある「ととのう」が、2021年の「現代用語の基礎知識 選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされ、サウナ人気に拍車がかかっています。
現在、老若男女問わず多くの人がサウナに行き、各々の楽しみ方を満喫しているようです。
そこで疑問になるのがサウナの回数です。
「ととのう」ためには、一体週にどのくらいの回数サウナに行けば良いのでしょうか?
また、初心者から上級者、健康状態によってもサウナの回数は変わるのでしょうか?
サウナの回数についておすすめの方法を紹介します。
実は週7回が理想!?サウナの健康への効果!
実はサウナの利用回数について、様々な論文で研究されているのです。
まずは日本の論文から。
こちらは2021-22年サウナ愛好家人口動向によるものです。
ヘビーユーザー、ミドルユーザー、ライトユーザーで利用回数に大きな差が出ています。
ヘビーユーザーなら月に4~8回までが最も多いようですね。
今度は別の記事も見てみましょう。
上記はサウナーチが2023年11月に行った『サウナの頻度に関するアンケート』の結果です。
サウナ経験者の15歳〜39歳の男女300人にネットアンケートにより調査を実施し、そのデータをもとにグラフ化されています。
この結果より週に数回サウナに行く人が全体の21%、週に1回以上になると全体の30%以上になることが分かりますね。
つづいて別の論文も見てみましょう。
Setor K Kunutsorらの「サウナはフィンランド人の脳卒中リスクを低減させる」などの調査研究によると、
週に1回のサウナ入浴を行う人と比較して、2~3回の人は脳卒中のリスクが14%減少し、4~7回の人は61%減少した。
Setor K Kunutsorの研究結果が出ています。
脳卒中リスク低下とサウナ回数の関係性は興味深いですよね。
また、別の研究においても
サウナ入浴が週4回以上の男女は、血管塞栓性疾患のリスク低下に期待が持てる。
Setor K Kunutsorと、サウナ入浴回数による健康への影響が報告されました。
Setor K Kunutsorらの研究はいずれもフィンランド人を対象にしているので確実とは言えないですが、サウナの入浴回数が健康を増進させる期待感を持たせてくれますね。
さらに、血管性疾患だけでなく認知症発症予防についての論文も発表されています。
Knekt Pらの研究によると、フィンランドの30歳から69歳までの13,394人の認知症と診断されていない男女を対象に39年間追跡調査を行いました。
その結果、1,805人が認知症と診断されましたが、そのうち1カ月あたり0~4回のサウナ浴群と比べ、9~12回のサウナ浴群は認知症の発症リスクが19%低かったとされています。
確かに認知症は脳の血管の状態にも関係すると言われていますが、サウナで認知症予防が出来るのは嬉しいですね。
サウナの回数を増やすと生じるであろうリスク
もちろんサウナの入浴回数を増やすと良い点ばかりではありません。
慣れない間は無理をすると、健康を害してしまう可能性もあります。
血圧が上昇しやすい
サウナに慣れていない人や健康に問題がある人には、長時間のサウナ入浴や頻回のサウナ・水風呂の交代浴は体への負担が大きくなりがちです。
また、急激に血圧が上昇してしまう場合があるので注意が必要です。
たとえ体調に問題がない人でも、無理をしすぎると同様の結果になりがち。
自分の体調を考慮し、快適と思うぐらいまでとしましょう。
脱水のリスク
サウナ利用中は強い発汗作用が得られます。
そのためダイエットしたい人や、体を「ととのえたい」人には効果的でしょう。
ただ、汗をかきすぎると体内から水分も減少します。そのため脱水症状のリスクが高まります。
さらに体内から水分が多量に奪われると、血管中の水分濃度が低下し血液がドロドロになりやすくなります。
血液がドロドロになると血栓ができやすくなり、血管をつまらせ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上昇します。
サウナに入る前には、水分補給は忘れずにしましょう。
初心者~上級者におすすめのサウナ利用回数
それでは熟練度別おすすめのサウナの利用回数を見てみましょう。
初心者から上級者までの利用回数や、移行時期なども紹介します。
初心者におすすめのサウナ利用回数
サウナ初心者(ライトユーザー)は、まずサウナに慣れることから始めましょう。
サウナに慣れていない間は、サウナによって自律神経系に症状をきたしやすいです。
まずは月2回~週1回から始め、体がサウナ入浴に慣れてもらうことが重要です。
「ととのう」ためには、まず「ととのう環境づくり」から始めるとリスクは少ないです。
少なくてもはじめの3か月~6か月くらいまでは、月2回~週1回までとしておきましょう。
中級者におすすめのサウナ利用回数
サウナ入浴を続けて半年くらい経つとサウナ中級者(ミドルユーザー)です。
サウナ中級者になると、体がサウナの負荷に慣れてきています。
週2~3回利用しても問題は無いでしょう。
ただし、慣れてきたからと言っても無理は厳禁。
この時期にも油断をすると、体調を崩したりする場合もあります。
体調管理・水分補給をしながら、十分の余裕をもって利用するようにしましょう。
上級者におすすめのサウナ利用回数
サウナを週2~3回の利用を半年~1年以上続けている人は、サウナ上級者(ヘビーユーザー)です。
ここまでくれば、リスク管理や体調管理は十分できているのでしょう。
毎日サウナを利用しても問題は無いかもしれません。
ただし、過信には要注意。自分の体の状態を意識ができてこそ、真の「ととのう」効果が得られると思います。
健康状態別サウナの理想的利用回数
たとえサウナに慣れていたとしても、体調の悪い日や何かしらの疾患を持っている人は回数を考慮する必要があります。
それぞれの健康状態に合わせた、理想的な利用回数を見てみましょう。
軽い疲労状態の人
体調に大きな不調が無ければ、熟練度に応じた利用回数で大丈夫です。
ただ、疲労が強い日は入浴を避けた方が賢明です。
その時の体調に合わせて調整しましょう。
徹夜続きの人
徹夜状態が続いている人はサウナの利用は厳禁です。
サウナで意識を失い、そのまま脱水状態に移行する可能性もあります。
徹夜状態が続いている人は、まずしっかり休憩を取りましょう。
少なくても1週間空けて体調が戻り次第、熟練度に応じた利用をするようにしましょう。
高齢者や持病持ちの人
高齢者や血管系の持病を持っている人は、週1~2回までの利用が賢明です。
高齢者は血圧調整機能が低下している場合もあり、サウナの入浴を増やすことでその負担が大きく出る場合もあります。
心臓や血管系に持病を持つ人も同様です。頻回に利用することで、血管や循環器系に不調をきたす場合もあります。
リスク管理をしっかりしながら、心地よいと感じる利用時間を心がけましょう。
定期的に続けるには回数券の購入がおすすめ
サウナ利用料金 | 銭湯 | スパ施設・サウナ専用施設 |
入浴料 | 500円前後 | 1,500円~4,000円 |
サウナ料金 | 500円前後 | 込み |
タオルセット | 200円~300円 持ち込み可 | 込み |
アメニティ | 150円~200円 | 常備 |
ロッカー | 無料 施設によっては100円 | 無料 施設によっては100円 |
下足ロッカー | 無料 施設によっては100円 | 無料 施設によっては100円 |
合計 | 1,000円~1,700円 | 合計1,500円~4,200円 |
サウナは他のエンターテインメントに比べ、比較的低料金で楽しめることでも人気があります。
しかし、利用回数を増やせば増やすほど月当たりの利用額は大きくなります。
また、サウナは利用施設によって利用料金が大きく異なります。
上の表(東京都)にあるように、一般施設の場合は1,000円程度、大型施設になると1.500円~4,000円以上かかります。
そこで役に立つのが回数券。11枚綴りになっており1回分安くなるところも多いです。
最近では年会員やポイントによるサービスがあるところも増えてきました。
可能な限り出費を減らすために、お店独自のサービスも利用しましょう。