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井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!

ずっと昔からヒット書籍を出し続けているミステリー作家、小説家の井上夢人。そんな井上夢人のおすすめ書籍、また新刊の情報は?井上夢人の幼少期からデビュー、二人で活躍していた時期も交えておすすめ書籍、新刊書籍も見ていきましょう!

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人のプロフィールは?

井上夢人(いのうえゆめひと)は日本の小説家、推理作家です。本名は井上泉であり、1950年に福岡県に生まれ、多摩芸術学園映画科を中退。徳山諄一と「岡嶋二人」という名前で共著し、1982年「焦茶色のパステル」でデビュー。作家活動をはじめます。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人の幼少期は?

幼少のころから病弱がちであり、学校を休んでいるときに、母親が借りてきた本を読むのが趣味だった読書少年なのだそうです。
中学生の時に観た「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」をきっかけにビートルズの大ファンに。高校生の時にはコピーバンドをはじめ、ボーカルとして歌も歌い、彼らにすこしでも近づきたいという気持ちがあったそうです。
しかしそんな気持ちも、1967年の「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」を聴き、そのあまりのクオリティの高さに圧倒され、「僕は永遠にこの人たちのようにはなれないんだ」とバンドに対する熱意が失われてしまったそうです。
その後は母親母親の影響を受けて映画にはまり、旺文社主催の学生文芸コンクールの、シナリオ部門で佳作として入選を果たし、そこで自信をつけて多摩芸術学園映画科へ入学します。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人が作家になった経緯は?

井上夢人は「はやく仕事をしたい!」という気持ちが強くあり、大学はおよそ半年で退学、プロダクション会社に入社します。その会社で脚本を書き、PR映画や記録映画の助監督の経験も積んだ後、いよいよ仲間三人で会社を設立、という流れになったものの、わずか一年で倒産してしまいます。
その後仲間である徳山諄一とコンビを組み、「岡嶋二人」のペンネームで推理小説を書くことに。1975年から7年間で4回の応募を続け、1982年についに「焦茶色のパステル」にて第28回江戸川乱歩賞を受賞、念願のデビューを果たします。
2人での創作活動は1989年まで続きますが、「クラインの壺」の出版を最後に「岡嶋二人」としての活動は終わりを迎えます。ちなみに「クラインの壺」ではすでに、井上夢人がほとんどひとりで書いていたと言われています。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]岡嶋二人が解散した理由は?

井上夢人が執筆している「おかしな二人 岡嶋二人盛衰記」 に詳しく書かれていますが、解散した理由は、それまでミステリーロジックのアイデアを考えていた徳山諄一が、まったくアイデアの出てこないスランプ状態になってしまい、先述した「クラインの壺」のように、井上夢人がほぼ一人で書くことになり、コンビで活動する意味がほとんどなくなったためと言われています。
あくまでも活動の意味が無くなったというだけであり、特にふたりの仲が深刻なレベルで険悪になったという訳ではないみたいですね。解散後、徳山諄一は田奈純一という名前でテレビ番組「マジカル頭脳パワー!!」の推理ドラマコーナーに、トリックメーカーで参加していたそうです。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]その後の井上夢人の活動は?

1992年に「ダレカガナカニイル…」を新潮社から出版、一人での再デビューをはたします。もともと岡嶋二人時代から執筆のすべては井上夢人が担当していて、徳山諄一はアイデアのみだったため、二人の時と遜色の無いクオリティの文章を書くことができました。そしてアイデア担当がいなくなったことから、やや作風の毛色が変わり、本格ミステリーというよりは、SFホラーの要素も含まれたより自分の好みにそったものになっているようです。
一人での執筆になったためか、刊行ペースは二人の時に比べおそくなっています。デビュー時のまだ普及していない頃からパソコンを愛好していたため、電子書籍に対してもみずから電子化したり、パソコンで読まれることを念頭に置いたハイパーテキスト小説「99人の最終電車」を書くなど、じつに積極的なようです。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人のハイパーテキスト小説「99人の最終電車」とは?

先述したパソコンで読まれることを念頭に置いた「99人の最終電車」は、「最初のページ」と「最後のページ」のない小説です。これはパソコンだからできる小説表現な訳ですね。しかし、そう言われてもいったいどういう話なのか、なかなか想像しにくいことでしょう。
引用:http://www.shinchosha.co.jp/99/manu/prepare.htm
「99人の最終電車」は地下鉄銀座線を舞台にした小説であり、その電車に乗り合わせたすべての人が主人公となっています。この電車の路線図、車内の図などから乗客のひとりを選び、その物語を楽しむことができます。どの人物のどの時間からでも話を読むことができるので、始まりと終わりが無い小説になる訳ですね。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人の代表作は?[あくむ・プラスティック・ダレカガナカニイル]

代表作といってもヒット作が多いので、なかなか意見は一致しませんかもしれませんね。なので独断と偏見でいくつか紹介させていただきます。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]ザシックス[あくむ・プラスティック・ダレカガナカニイル]

現在の新刊となる「ザシックス」は超能力を持った孤独な6人の子供達の話です。ミステリーではなく謎解き要素はありませんが、欲しくもないのに持ってしまっている超能力のせいで、社会とうまく折り合いがつけられない子供達を、やさしく夜の灯りのように点してくれる暖かい作品です。

井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]ラバーソウル[あくむ・プラスティック・ダレカガナカニイル]

子供の頃からビートルズが好きだった井上夢人らしく、ビートルズのアルバム名をそのまま小説のタイトルにしています。章毎のタイトルもアルバム「ラバーソウル」の収録曲になっていて、内容もそれにちなんだものになっているとかなり気が利いています。

井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]あくむ[あくむ・プラスティック・ダレカガナカニイル]

「あくむ」は井上夢人名義での二作目になります。短編集ですが、処女作よりもより井上夢人の個性が発揮されていて、本格ミステリーからの脱却をうかがわせます。SF、ホラーなどの特色があくむとして短編に凝縮されているので、ミステリー意外の作品を読みたい人におすすめですね。

井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]プラスティック[あくむ・プラスティック・ダレカガナカニイル]

「プラスティック」は趣味のパソコンに関する知識をふんだんに小説内のギミックとして使ったミステリーです。ワープロでかかれた54個のファイルを読み進めていくごとにどんどん謎が増えていくスリリングな展開、そして巧妙に仕組まれた「プラスティック」のトリックに圧倒されること間違い無しです。

井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]ダレカガナカニイル][あくむ・プラスティック・ダレカガナカニイル]

「ダレカガナカニイル」は井上夢人の再デビュー作品ですね。ひとりになったことで本格ミステリーから、より自分の好みに合ったSF、ホラー要素の入った独自の世界観が作られています。そしてそんないろんなエッセイが取り込まれていながらも、読みやすい文体で作られていて、大変クオリティの高い一冊です。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人の映像作品は?

「オルファクトグラム」が小説から映画化され、他に「四十四年目の証明」を原作として「世にも奇妙な物語」で「2040年のメリークリスマス」として放送、「幻想ミッドナイト」の一遍として「風が吹いたら桶屋がもうかる」が作成されています。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]井上夢人のその他のエピソードは?

大学時代は学園紛争の最中だったため、入ってすぐに自主授業ばかりだったそうです。そのころの勉強が本当に楽しかったため、混乱が収まって普通の授業がはじまった瞬間、つまらなくて辞めたいと思うようになったそうですね。
他に、井上夢人にとって小説を書く上で一番大切なことは、「人の立場に立つ」ことなのだそうです。また、どれだけ人に夢を見させるように書くかが大事であり、ペンネームの「夢人」はそこから来ているそうです。

[井上夢人のおすすめ書籍・新刊一覧!ザシックス・ラバーソウルなど!]まとめ

二人の時代から、井上夢人ひとりの時代になっても、ヒット作品を出し続けている日本では希有な人ですよね。他にこんな経歴の作家はなかなかお目にかかれないと思います。気になった方は、まずは代表作を読んでみましょう!
引用:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40471