
山椒魚 (新潮文庫)
価格:¥ 529
老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」
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小説家・井伏鱒二の代表作「山椒魚」は、後に結末が変更されて物議を巻き起こしたことをご存知でしょうか。これらの経緯を解説していきます。井伏鱒二の小説「山椒魚」のあらすじや全文を見る方法、結末解説、そして読んだ人の感想をご紹介します。
山椒魚 (新潮文庫)
価格:¥ 529
老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」
Amazonで商品をチェック谷川の岩屋をねぐらにしていた山椒魚は、あるとき自分が岩屋の外に出られなくなっていることに気がつく。二年の間岩屋で過ごしているうちに体が大きくなり、頭が出入り口に「コロップの栓」のようにつかえるようになってしまったのである。ろくに動き回ることもできない狭い岩屋のなかで山椒魚は虚勢を張るが、外に出て行くための方途は何もない。彼は出入り口から外の谷川を眺め、目高の群れが先頭の動きにあわせてよろめいているのを見て嘲笑し、渦に巻き込まれて沈んでいく白い花弁をみて「目がくらみそうだ」とつぶやく。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%A4%92%E9%AD%9A_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)#%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E6%8E%A8%E6%B8%AC%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%9D%90%E6%BA%90ある夜、岩屋のなかに小海老がまぎれこみ、山椒魚の横っ腹にしがみつく。山椒魚を岩石と勘違いして卵をうみつけているらしい。しきりに物思いにふけっているらしい小蝦の様子をみて山椒魚は、屈託したり物思いに耽ったりするやつは莫迦だと言う。しかし山椒魚がふたたび出入り口に突進し、栓のようにはまり込んだりといった騒ぎをはじめると、はじめは狼狽していた小蝦も失笑する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%A4%92%E9%AD%9A_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)#%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E6%8E%A8%E6%B8%AC%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%9D%90%E6%BA%90その後、山椒魚は外へ出ることを再度試みるが徒労に終わり、涙を流して神にむかって窮状を訴える。彼は岩屋の外で自由に動き回っている水すましや蛙の姿を感動の目で眺めるが、そうしたものからはむしろ目をそむけたほうがよいと考え目蓋を閉じる。彼は自分が唯一自由にできる目蓋のなかの暗闇に没頭し、寒いほど独りぽっちだ、と言ってすすり泣く。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%A4%92%E9%AD%9A_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)#%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E6%8E%A8%E6%B8%AC%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%9D%90%E6%BA%90悲嘆にくれるあまり「悪党」となった山椒魚は、ある日、岩屋に飛び込んできた蛙を閉じ込め、外に出られないようにした。蛙は安全な窪みのなかに逃げ込んで虚勢を張り、二匹の生物は激しい口論を始める。二匹のどちらも外に出られず、互いに反目しあったまま1年が過ぎ、2年が過ぎた。蛙は岩屋内の杉苔が花粉を散らす光景を見て思わず深い嘆息を漏らし、それを聞きとめた山椒魚はもう降りてきてもいいと呼びかける。しかし蛙は空腹で動けず、もう死ぬばかりになっていた。お前は今何を考えているようなのだろうか、と聞く山椒魚に対して蛙は、今でも別にお前のことを怒ってはいないんだ、と答える。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%A4%92%E9%AD%9A_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)#%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E6%8E%A8%E6%B8%AC%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%9D%90%E6%BA%90言いたいこととか盛り上がりがはっきりせずに、小説によくある起承転結の爽快な読後感は得られなかった。たとえば一枚の風景画をカメラ移動させながら点景描写しているような、部分部分の繋がりはどう解釈しても構わないみたいな、そんな自由さに戸惑ってしまう。名作と言われる「山椒魚」にしても「シグレ島叙景」にしても、ここで終わりかというような突き放された感はある。そこに行き着くまでの人間関係や会話などはユーモアの妙が感じられるが、全体的にどこが面白かったかと聞かれたらなんとも説明できない。エッセイを読んでるような錯覚をもしてしまう。しかしこれが日本人らしい文学なのかもしれないな。 太宰治は著者を尊敬していたみたいだが、その文体はかなり違ったタイプだ。きっと詩のように自由な解釈で楽しむのが良いのだろうと思う。
http://amzn.asia/0ZFw8N4本作の含意するもの、比喩、隠喩などに読み込むべきことを考慮した際、 これほど肝の据わった時代(権力)批判を果たし得た作品を私は他に知りません。 清冽な自然感性の中に寓意豊かに示される生存の孤独、悲しみ。 それへ擬人化された山椒魚や蛙の命運は、畢竟、我々の生きる社会の閉塞と、 悲哀そのものを証し立てています。
http://amzn.asia/0ZFw8N4「山椒魚」(幽閉)は、若き太宰治をして「埋もれたる天才」と評せしめた小品。その佇まいは飄々としながら屈託している、独特のユーモアのなかに含羞がある。それは「山椒魚」に限られない、井伏鱒二その人の佇まいである。 氏は生前、詩人と呼ばれることを非常に悦んだという(河盛好蔵「人と作品 詩人井伏鱒二」井伏鱒二『厄除け詩集』講談社文芸文庫113頁)。その反面、自らの詩については「詩のような形」で書いた、というはにかんだ言い方でこたえている(大岡信「こんこん出やれ―井伏鱒二の詩について」同138頁)。むぅ。井伏作品の読後感のように、なんともいえない微笑みが、思わず漏れ出てくる。
http://amzn.asia/0ZFw8N4井伏鱒二の短編集。表題作のほか、「朽助のいる谷間」「岬の風景」「へんろう宿」「掛持ち」「シグレ島叙景」「言葉について」「寒山拾得」「夜ふけと梅の花」「女人来訪」「屋根の上のサワン」「大空の鷲」を収録。 旅先での経験、という内容の小説が多いが、不思議な小説が多い。実際にあったことをもとにしているような、完全な空想の産物のような。 ほとんどの小説に共通するのは、「屈託」である。何度も出てくる。「くったく」とひらがな表記のこともある。 文章には、人を寄せ付けないような所がある。ほとんどが一人称で、主人公の屈託が作者と読者の間に障害となっている。 「なんたる咎だりますか!」(p41)のように、「○○だります」という言葉が、せりふの中に何度か出てくる。これが「○○であります」なのだろうとわかるまで、少し時間がかかった。
http://amzn.asia/0ZFw8N4成長しすぎて岩穴から出られなくなってしまった主人公の山椒魚。 彼は岩穴から外の世界をのぞきます。 一匹では自由に動けない小魚の群れを見て 「不自由な連中だ」と感じますが、 彼自身が岩穴から出られない不自由な立場にあることを 棚に上げているのが哀れを誘います。 狭い世界に閉じこもり、孤独に過ごすことの寂しさや やるせなさがよく表れています。
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