うたのおねえさんとは?
「うたのおねえさん」とは、NHKの子供向け番組である『おかあさんといっしょ』に登場して歌を歌ったりダンスをしたりして子供たちに音楽の楽しさを教えてくれるおねえさんのこと。『おかあさんといっしょ』は、1961年から開始した『うたのえほん』から始まり、今では日本を代表する子供番組になりました。
たくさんの子供たちに夢や歌の楽しさを教えてくれた「うたのおねえさん」は、過去から現在まで総勢21人にも上ります。これまでの歴代うたのおねえさんは今現在何をされているのでしょう。それでは、歴代うたのおねえさんの今現在をご紹介します!
現在のうたのおねえさん
小野あつこ
今現在、うたのおねえさんをされているのは小野あつこおねえさんです。21代目うたのおねえさんとして2016年4月4日からNHKで放送されている『おかあさんといっしょ』に出演されています。あつこおねえさんは、東京音楽大学で声楽を学び、学生時代から児童館で子供たちと音楽活動をするなど、昔から子供たちと歌が大好き。うたのおねえさんになるべくしてなった人といってもいいのではないでしょうか。
あつこおねえさんは、大学院を出てすぐにうたのおねえさんになったので、まさに社会人1年目。初々しくフレッシュな感じがしますね。
たいすけおにいさんが相棒であったとき、「かぞえてんぐ」のコーナーで、7個の積み木を子供たちが8個まで数えてしまい、だいすけおにいさんに数えなおすように言われた子供たちが、また8個まで数えたことで、あつこおねえさんが大爆笑するという場面が話題になりました。とても笑い上戸な方なのかもしれません。
また、あつこおねえさんの歌は、音大出身であるために「聞きやすい」「上手」と話題になっています。前任のたくみお姉さんの人気が絶大であっただけにプレッシャーもあったと思いますが、たくみお姉さんも、前任のしょうこおねえさんの人気からのプレッシャーもあったようなので、交代時にはみなさん同じ気持ちを味わうようですね。
現在も、あつこお姉さんの個性で『おかあさんといっしょ』を盛り上げてくれているようです。
歴代うたのおねえさんの今現在
それでは、歴代うたのおねえさんの今現在を見ていきましょう!
初代・眞理ヨシコ
初代うたのおねえさんは、眞理ヨシコさんです。うたのおねえさん時代は「真理ヨシコ」という名前で活動されいたそうです。ヨシコおねえさんは、1961年に開催された東京芸大2年の時NHKのオーディションに合格して、NHK『歌の広場』のニュー・ボイスとなったことがきっかけとなり、1961年4月3日から1962年9月22日までうたのおねえさんをされていました。
ヨシコおねえさんの当時は『うたのえほん』といって、現在の『おかあさんといっしょ』の前身とも言える番組でした。内容はうたのおねえさんによる歌と、たいそうのおにいさんによる体操というシンプルな構成。今では当たり前に存在するうたのおにいさんですが、当時は不在だったために、体操のおにいさん男性パートを歌っていたそうです。
ヨシコおねえさんは番組を卒業後も、「おはなしのもり」「うたいっぱい」「らっぽんぽん」「ほあほあどん」「ヤンヤンムウくん」などのコーナーに登場し、合計13年9ヵ月もの活動になりました。また、NHK『うたのえほん』で歌われた童謡「おもちゃのチャチャチャ」が1ヶ月で4万枚のレコードを売り上げるなどヒットし、第5回日本レコード大賞童謡賞を受賞されています。
そして、今現在のヨシコおねえさんは80歳。東洋英和女学院大学人間科学部教授を務め、2009年に定年となり名誉教授となられました。
初代・中野慶子
もう1人の初代うたのおねえさんは、中野慶子おねえさんです。眞理ヨシコおねえさんとは、隔週交代で出演されていました。慶子おねえさんがうたのおにいさんをされていたのは1961年4月10日 から1964年10月3日。もう60年近くも前であるため、しっかりした画像は見つかりませんでしたが、慶子おねえさんが歌う「おもちゃのチャチャチャ」が上の動画です。優しさの中にもパワーのある歌声ですね。
慶子おねえさんは、子供の頃にNHK松本児童合唱団に所属し、地元の長野県松本深志高等学校卒業後に学習院大学の英米文学科の在学中の1958年にNHK俳優養成所第1期生となりました。その後、卒業メンバーで「劇団三十人会」を設立するなど演技力を磨き、1960年11月にラジオドラマ『渦潮』の主演をしたことで、芸術祭奨励賞を受賞されています。
昔から子供たちに親しまれている童謡『いぬのおまわりさん』をテレビで初めて歌ったのも慶子おねえさんで、おねえさんの代表作となったそうです。
現在の慶子おねえさんは、81歳。うたのおねえさんを卒業後にNHKで出会った作曲家の宮崎尚志さんと1964年に結婚されたようです。その後、1967年に次男の宮崎道さんの出産を機に芸能界を引退されましたが、1980年に仕事を再開し、1987年に宮崎音楽事務所を設立。子供の音楽に関するイベントなどに出演し、歌手やプロデューサーとして活動されています。
3代目・竹前文子
3代目うたのおねえさんは、竹前文子おねえさんです。1962年10月から1964年3月までの1年半、「うたのおねえさん」として活動されていました。竹前文子おねえさんは、うたのおねえさんをする前はNHKの歌番組でバックコーラスをされていて、『おかあさんといっしょ』のうたのおねえさんのオーディションを勧められて合格されたのだそうです。
歴代うたのおねえさんは、みなさん美人さんなので、当時の竹前文子おねえさんも輝くものがあったのでしょうね。また、歌もバックで歌っているにはもったいないくらい上手だったのでしょう。オーディションを勧められるほど、ひときわ明るい性格で華があったのかもしれません。
竹前文子おねえさんは、『おかあさんといっしょ』を卒業された後は、音楽学校の講師を努めたり、自宅に生徒を招いて音楽を教えたりしたそうです。また、一時は、自宅にコンサートホールを作っていたこともあるほど、歌うのが大好きだった様子。
残念ながら、竹前文子おねえさんは詳しいプロフィールが無いのですが、うたのおねえさんを始めたのは23歳といわれているので、現在は80歳くらいになられているようですね。また、「竹前文美子」という名前で音楽イベントのプロデュースなどをされていたこともあり、2017年には長野県北佐久郡軽井沢町に在住されていることがわかっています。
4代目・水谷玲子
4代目うたのおねえさんは、水谷玲子おねえさん。玲子おねえさんは、1964年4月から1967年3月までの3年間『おかあさんといっしょ』に出演されていました。当時、『おかあさんといっしょ』で玲子おねえさんが歌っていた曲は「アイスクリームのうた」や「カレーライスのうた」。明るい歌声で、人気を博していました。
水谷玲子おねえさんに関しては、残念なことに画像が一切ないのですが、現在は76歳でアメリカに住んでいることがわかっています。また、うたのおねえさんのバトンを引き継いでくれた5代目おねえさんの中野順子おねえさんとは高校時代からの友人であるそうです。
5代目・中川順子
5代目うたのおねえさんは、中野順子おねえさん。1964年10月から1967年7月までの2年10か月間うたのおねえさんを努めた中野順子おねえさんは、高校時代からの友人である4代目うたのおねえさん・水谷玲子おねえさんが『おかあさんといっしょ』に出演されていたことから自身も興味を持ち、スタジオで見学をさせてもらったところ、当時のプロデューサーからオーディションに出ることを勧められたのだそう。
見事オーディションに合格したことからうたのおねえさんに抜擢された中野順子おねえさん。現在は76歳になられますが、当時は22歳からうたのおねえさんを開始されました。日本で初めて音楽大学としての認可を受けた大学・武蔵野音楽大学声楽科卒業されていて、歌の腕前もバツグン。ショートヘアーの似合うさわやかなおねえさんで人気となったようです。
現在、中野順子おねえさんは、カルャースクールでボイストレーニングや歌の指導をされているそうです。当時の元気なイメージのとおり、70代になってもパワフルに活躍されているようですね。さらに、1989年春に開催された番組30周年記念コンサート『おかあさんといっしょ30周年記念ファミリーコンサート おかあさんといっしょ30年』において、歴代のうたのおねえさんとして出演されて話題になりました。
6代目・片桐和子
6代目うたのおねえさんは、片桐和子おねえさんです。1967年に6代目うたのおねえさんである瀬端優美子おねえさんとともにオーディションに合格したことから『おかあさんといっしょ』に出演することになりました。でも、当時はまだ5代目うたのおねえさんである中川順子おねえさんが出演中であったことから、片桐和子おねえさんが先に出演することになったそうです。
「カコちゃん」の愛称で親しまれた片桐和子おねえさんは、歴代おねえさんの中でもソプラノボイスが特徴で、しっとりした歌声に注目されましたが、代表曲は当時流行ったゴーゴーサウンドの「ちかてつ」。『キッズソング三昧』という番組でも片桐和子おねえさんの曲が紹介されることもあったようです。
また、片桐和子おねえさんは、ちょうど白黒テレビがカラーに変わる真っ只中にうたのおねえさんをされていたので、注目されることが多かったかもしれませんね。また、同姓同名の片桐和子さんという作詞家の方がいらっしゃいますが、うたのおねえさんとはまったくの別人であることがわかっています。参考までにですが、上は作詞家の片桐和子さんの曲でうたのおねえさんとは関係ありません。
うたのおねえさんである片桐和子おねえさんは、実は、番組出演中に結婚して妊娠されています。当時のうたのおねえさんは恋愛禁止ではなかったのですね。さらに、妊娠中に急な手術をすることになり、番組を途中降板することになったようです。
現在は75歳。『NHK学園』で声楽の講師をされたり、東京芸術大学声楽科時代の同級生の仲間と、『グループ・アカンサス』というユニットを組んで、不定期にコンサートをされたりしているようです。
7代目・瀬端優美子
8代目・斉藤昌子
8代目うたのおねえさんは、斉藤昌子おねえさん。昌子おねえさんがうたのおねえさんを担当されたのは、1970年4月から1972年3月まで。残念ながら、斉藤昌子さんの画像を見つけることはできませんでしたが、『おかあさんといっしょ』では定感と伸びのある美しい歌声で、さらに、柔らかさや軽快さもあって、とても聴きやすい歌声だと評判であったようです。
代表曲は、『こぶたぬきつねこ』。この他、NHK教育で放送されていた母と子のテレビ絵本内の歌のコーナーで、『ゆめ天使ドリー』、『かわいいニーナ』、『白いあしのひつじたち』などの歌を歌っていました。
斉藤昌子おねえさんは、うたのおねえさんを卒業された後、声楽家の任意団「二期会」会員のソプラノ歌手としてオペラなどで活躍されました。また、1979年からは、劇団四季のミュージカルにも時々参加され、『オペラ座の怪人』のカルロッタや、『キャッツ』のグリザベラなどを好演されました。
1993年の『オペラ座の怪人』札幌公演では、ヒロインのクリスティーヌ役を演じています。その後の19年間、札幌では『オペラ座の怪人』は公演されていないので、人々の記憶に残る公演になったのではないでしょうか。
現在73歳になる斉藤昌子おねえさんですが、声楽家、女優として活躍を続け、以前は平成音楽大学の教授もされていたそうです。
8代目・森晴美
8代目うたのおねえさんは、森晴美おねえさん。1970年4月7日から1971年10月30日までの1年8カ月の間『おかあさんといっしょ』に出演されていました。晴美おねえさんは宝塚出身で、同じく8代目うたのおねえさんである斉藤昌子おねえさんと隔週の出演であったようです。晴美おねえさんは、初の宝塚出身おねえさんということで注目され、伸びのある歌声で人気を博しました。
宝塚では「ハミちゃん」の愛称で親しまれていた晴美おねえさん。初舞台公演の演目は月組公演『日本の四季/ファンタジア』でした。うたのおねえさん時代も、宝塚出身だけあってどんな歌でもどんことい!でしたが、代表作は『おばけなんてないさ』。現在でも歌われ続ける名曲ですね。
晴美おねえさんは、うたのおねえさんを卒業後に結婚し、芸能活動から完全に引退されました。でも、1989年の春に開催された番組30周年記念コンサート『おかあさんといっしょ30周年記念ファミリーコンサート おかあさんといっしょ30年』には、歴代のうたのおねえさんの一人として出演されました。
現在は一般人である晴美おねえさん。娘さんの絵麗まりなさんと舞椰莉々さんも宝塚を卒業されました。
10代目・小鳩くるみ
10代目うたのおねえさんは、小鳩くるみおねえさんです。くるみおねえさんは、現在、鷲津名都江(わしづ なつえ)さんとして、イギリス文学者、児童文学研究者、翻訳家として活動されています。今現在の年齢は71歳。童謡歌手、女優、声優と幅広く活躍されてきました。
くるみおねえさんは、3歳の時、NHK名古屋放送局主催の歌唱コンテスト「声くらべ腕くらべ子供音楽会」に飛び入りで出場したところ、47人の参加者の中から唯一の合格者となるほど歌が上手だったそうです。そのため、童謡歌手として本格的にレッスンを受けることを勧められて上京。くるみ学園に入学したことから、うたのおねえさんとしての芸名がつけられました。
その後、童謡歌手としてデビューしたのはなんと4歳のとき。日劇最年少でデビューを果たしました。くるみおねえさんは、可愛らしい容姿と明るい歌声で人気となり、ラジオ番組『ちえのわクラブ』にて童謡歌手として活躍。その後、テレビ開局に合わせてTBSテレビに移行すると同時に司会者としても活躍されました。
うたのおねえさんとして活躍されたのは972年4月3日から1974年3月29日まで。小学生の頃も雑誌『なかよし』のカバーガールを担当したり、女優としてテレビドラマ『どんぐり日記』シリーズに出演したり、『ぽんぽこ物語』に出演したりと天才子役としても名をはせていたので、知名度は抜群であったようです。
くるみおねえさんは、うたのおねえさんを卒業したあとも本名をひらがなにした「わしずなつえ」名義で活動し、『なかよしリズム』の初代お姉さん、ワイドショー番組『アフタヌーンショー』の司会などをこなしました。1976年からは10年間、NHKの『お達者くらぶ』の司会をされ、1985年4月からは目白学園短期大学の非常勤講師を務めました。
4歳でデビューして以来、レギュラー番組が途切れることがなかったというくるみおねえさん。『お達者クラブ』11年目にして番組改編によりレギュラーが途切れたことで、イギリスへと留学されました。1990年に帰国して以来は芸能活動は休止し、教育や研究活動に専念。テレビ復帰をしたのは、2004年12月の『NHK人間講座』の『ようこそ!マザーグースの世界へ』のコーナーでした。
2018年には目白大学を定年退職されています。
11代目・斉藤伸子
11代目のうたのおねえさんは、斉藤伸子おねえさん。1974年4月から1979年3月までの5年間、「のぶちん」の愛称で『おかあさんといっしょ』に出演されていました。伸子おねえさんは、エレガントで落ち着いた雰囲気のおねえさんで、しっとりとした伸びのある歌声であったようです。評判であった曲は『あかいアンブレラ』。おにいさんと歌う『ちっちゃな恋人』も人気であったようです。
1989年春に行われた番組30周年記念コンサート『おかあさんといっしょ30周年記念ファミリーコンサート おかあさんといっしょ30年』には、歴代のうたのおねえさんの一人として出演し、『お月さんとぼうや』を疲労されました。現在の伸子おねえさんは、67歳。キッズ向けの童謡CDに参加されたり、熊本県の平成音楽大学声音科の教授を務めていらしゃいます。
11代目・松熊由紀
伸子おねえさんと共に11代目うたのおねえさんを努めたのが、松熊由紀おねえさん。1974年4月から1979年3月まで出演され、「くまちゃん」の愛称で親しまれました。明るくボーイッシュなギャラクターで人気を博し、伸子おねえさんとも相性の良い張りのあるビブラートが効いた歌声で、明るいポップな歌を得意とされていたようです。
松熊由紀おねえさんの代表曲は、『名前・住所・電話番号』、『おばけになろう』、『ニャニュニョのてんきよほう』など。『おかあさんといっしょ』を卒業後も童謡を歌ったり、大学で幼児教育や音楽の講義をされたりしたようです。
1989年春に開催された番組30周年記念コンサート『おかあさんといっしょ30周年記念ファミリーコンサート おかあさんといっしょ30年』には、伸子おねえさん達と共に歴代のうたのおねえさんとして登場し、『パパの背広』を疲労されました。11代目うたのおねえさんは、伸子おねえさんが、しっとりと落ち着いた雰囲気で、由紀おねえさんがお茶目でちょっとドジといった活発なキャラクターで見事なバランスをかもし出してしたそうです。
13代目・奈々瀬ひとみ
13代目うたのおねえさんは、奈々瀬ひとみおねえさん。奈々瀬ひとみさんは、ミュージカル劇団の旗揚げ公演に出演されたときにうたのおねえさんを勧められてオーディションを受けたところ合格。1979年4月2日から1981年4月3日まで『おかあさんといっしょ』に出演されていました。ひとみおねえさんは、どこか垢抜けた印象で髪型もおしゃれ。歌の上手さにも定評があり、こぶしの効いた歌声を披露したかと思えば可愛く綺麗な声で歌ったりと、様々に変化する歌声が魅力的だったようです。
ひとみおねえさんは、2年間という短い間のうたのおねえさんでしたが、代表曲は現在でも歌い継がれている名曲が多く、『ジャングルポケット』『ありさんあがつく』『くいしんぼうのパピポ』『あ、あのこ』『きいろい木馬』『もしも』『こねこねねんど』などがあり、『わらいねこ・ハッピネス』『下の前歯がぬけちゃった』『お月さまがほしい』『ぶう ぶう ぶう』『ちょっときどってハイポーズ』など、速水けんたろうおにいさん、茂森あゆみおねえさんの代にも受け継がれた童謡も歌っていました。
ひとみおねえさんさんは、『おかあさんといっしょ』でうたのおねえさんをしたことがきっかけで、幼児教育に興味を持ったのだそうです。そのため、『おかあさんといっしょ』を卒業されてからは、結婚して2人の子供に恵まれ、しばらくは家庭で過ごしていたようですが、家事をしながら大学の通信教育を受けて教員免許を取得したのだそうです。
その後、ひとみおねえさんは、1995年から補助教員として勤務。1999年に『うたのおねえさんグラフィティ』でのインタビューでは「近所の幼稚園で補助教員をしている」と答えています。そのご、8年間教員を務め、2003年からは、東京都杉並区にある高千穂幼稚園の園長先生をされているようです。
14代目・しゅうさえこ
14代目うたのおねえさんは、しゅうさえこおねえさんです。さえこおねえさんは、小学校4年生で合唱団に入り、たくさんの歌を歌ってきた実力派。1981年4月から1983年3月まで『おかあさんといっしょ』のうたのおねえさんとして活躍されました。
愛称は「さっこおねえさん」。作詞も手掛けていて、アルバム『さっこおねえさんといっしょ』『あしたもいいことあるように』『夢のはじまり〜きっとしあわせ』なども発売されています。そんなさっこおねえさんが作詞した曲が、子供向け番組『みんなのうた』で流れた際に「何ていう歌なんですか?」という問い合わせが殺到したときがあったそうです。その歌詞がこちら。
さえこおねえさんは、心にしみる歌詞の曲を書くことが多く、この曲に心動かさせたママも多かったようです。きっと、人の気持ちに寄り添える優しい性格の方なのではないでしょうか。
現在も、シンガーソングライターとして活躍されているさえこおねえさん。結婚して母親にもなられていて、息子さんはラグビー選手でNECのフランカー村田毅さんだそうです。
15代目・森みゆき
15代目うたのおねえさんは、森みゆきさんです。1980年に佐賀県立佐賀西高等学校卒業され、その3年後の1983年4月4日から1987年4月4日までうたのおねえさんを努めました。みゆきおねえさんは、うたのおねえさんをしながら国立音楽大学 音楽学部声楽科に通い、1984年に卒業されてまいます。うたのおねえさんを始めた頃は、現役の女子大生であったようですね。
みゆきおねえさんは、うたのおねえさんを卒業された後、1987年から初代うたのおにいさんの田中星児おにいさんと、『森永 チョコボール』のCMで共演されて話題になりました。その後も『堀川かまぼこ』や『花王 チャーミング』のCMに出演され、1989年からは三愛石油イメージガールとしてポスターやノベルティ、イベント等に出演されています。
デビュー10周年には記念CDアルバム『小さな祈り~Dear Children』を発売され、ジュリー・アンドリュース女史に推薦文をもらって大好評であったようです。
みゆきおねえさんは、1998年に結婚されてアメリカ・シカゴに移住されて翌年にはデトロイトに移転し現在も住んでいらっしゃるようです。でも、1999年にNHKホールで開催された『おかあさんといっしょ』の40周年記念コンサートにも出演されたり、2001年にか『みんなの広場だ!わんパーク』に7回のゲスト出演を果たすなど頻繁に日本に帰国されたようです。
また、ゆみきおねえさんはアメリカ・シカゴにて日本祭りに出演したりミツワ夏祭りでミニライブを開催したり、日本人学校でミニコンサートを開いたりと海外でも大活躍。近年では、日本に九州の病院や保育園を訪れて慰問ライブをしたり、大阪において住友不動産販売主催「クリスマスステップコンサート」にゲスト出演したりと、国内外で活躍されています。
16代目・神崎ゆう子
16代目うたのおねえさんは、神埼ゆう子さん。ゆうこおねえさんは1987年4月6日から1993年4月5日まで『おかあさんといっしょ』に出演されました。子供のころから東京放送児童合唱団の1人として活動していたゆうこおねえさんは、NHKで放送していた「歌はともだち」に出演し、当時司会をしていた初代うたのおにいさんである田中星児さんと共演されていました。合唱団にいた頃から、将来はうたのおねえさんになりたいという夢を持っていたようです。
『おかあさんといっしょ』では可愛らしい歌声で人気を博したゆうこおねえさんですが、うたのおねえさんを卒業した後はTBS『ムーブ・三宅裕司のどこが違うの?』やテレビ東京の『タモリの音楽は世界だ』の司会などを担当されました。また、歌手活動も続け、スタジオジブリの『トトロ』の「さんぽ」や「となりのトトロ」、『千と千尋の神隠し』の「いつも何度でも」などの主題歌をカバーされました。
また、1997年から2007年度までの11年間ベネッセコーポレーションの幼児向け教材「こどもちゃれんじ・ぷち」のお姉さんとして教材の映像にレギュラー出演されました。「こどもちゃれんじ・ぽけっと」や「こどもちゃれんじ・ほっぷ」への映像出演も合わせると通算14年間の活動になります。
現在は53歳になられた神埼ゆう子おねえさん。二児の母となり、母校武蔵野音楽大学が設けている附属音楽教室講師を務めたり、2008年3月31日から2012年3月19日までNHKラジオ第1の情報ワイド『ラジオビタミン』で、ラジオパーソナリティーをされていました。
17代目・茂森あゆみ
17代目は茂森あゆみおねえさん。あゆみおねえさんは、武蔵野音楽大学音楽学部声楽科を首席で卒業するなどとても優秀なおねえさんでした。1993年4月5日から1999年4月3日までうたのおねえさんを努め、当時のうたのおにいさんだった速水けんたろうおにいさんと一緒に歌った『だんご3兄弟』が大ヒット。1999年3月に発売したシングルCDが爆発的な売れ行きとなるなど一躍ヒット歌手となり、『第50回NHK紅白歌合戦』にも出演されています。
あゆみおねえさんは、うたのおにいさんを卒業後、ホリプロ・スポーツ文化部に所属し、クラシックを中心としたコンサート活動をしたり、ミュージカルの舞台やドラマ・ナレーションなどで活躍されました。また、1999年のスペシャルドラマ『同窓会へようこそ~遅すぎた夏の帰郷』や『チープ・ラブ』、2000年のドラマ『わがまま気まま旅気分~京は二人で 』などにも出演されて女優としても活躍されました。
また、2002年には、高校の同級生であった、バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』のディレクターや『はねるのとびら』のプロデューサーをされていた近藤真広さんと結婚され、二児の母となりました。
その後、2003年にはNHK教育テレビで放送された子供向けの音楽教養番組『クインテット』のアリア役として声優活動をされ、10年間レギュラーとして活躍されました。
18代目・つのだりょうこ
18代目うたのおにいさんは、つのだりょうこおねえさん。武蔵野音楽大学在学中に『おかあさんといっしょ』オーディションを受けて、1999年4月5日から2003年4月5日までうたのおにいさんとして活躍されました。りょうこおねえさんは、それまでのうたのおにいさんとは違って、器楽科出身だったため、就任当時はステージ上でピアノの腕前を披露することが多かったそうです。
ピアノが得意のりょうこおねえさんでしたが、うたのおにいさんに抜擢された理由は「声質が良いから」。そのため、もちろんのこと歌も上手で明るいキャラクターで人気となりました。
りょうこおねえさんは、うたのおねえさんを卒業後、2003年4月20日から2005年4月3日までNHK教育テレビ『夢りんりん丸』にレギュラー出演され、2004年5月には、自身が作詞作曲も担当されたソロマキシシングル「Sun Smile」をリリース。2005年4月にはディズニー・オン・アイス ディズニー/ピクサー「モンスターズ・インク」のプロモーション・サポーターに就任しました。
その後、りょうこおねえさんは2005年7月に結婚を発表し、2007年に第一子を出産。2012年には第二子を出産されています。結婚してからも、NHK教育テレビ『すくすく子育て』の司会を務めたり、朝日生命のイメージソング「こんなにも」を担当したりと精力的に活躍されました。現在は42歳になられたりょうこおねえさん。歌手やタレントして活動を続けられています。
19代目・はいだしょうこ
19代目のうたのおねえさんは、はいだしょうこおねえさん。しょうこおねえさんは、宝塚出身であることは有名ですよね。うたのおねえさんで宝塚出身だったのは8代目の森晴美おねえさん以来。しょうこおねえさんの本名は「拝田 祥子」さんと書きますが、「たくさんの子供たちに早く名前を覚えてもらいたい」という思いから、ひらがな表記の名前にしたそうです。
しょうこおねえさんは、明るく元気なキャラクターですぐに子供たちの人気者となりました。さらに、宝塚出身とあって伸びのある歌声。しょうこおねえさんにテレビで会えることを毎日楽しみにしていた子供たちも多くいたようです。また、相棒である今井ゆうぞうおにいさんとは息の合った掛け合いで、「癒しコンビ」として愛されてきました。
しょうこおねえさんは、うたのおねえさんを卒業されてからは、ソロ歌手やタレントとして、NHKの垣根を越えて数々の番組に出演されました。また、その明るいキャラクターからお昼の人気番組『笑っていいとも!』の火曜日レギュラーに抜擢。しょうこおねえさんによる替え歌やイラストでは多くの人の笑いを誘いました。
2011年には初のフォトエッセイ『しょうこの虹色メロディー』を出版し、2016年にはNHK大河ドラマにも初出演。『真田丸』において浅井三姉妹の次女・初役を演じました。
そんなしょうこおねえさんは、2012年に2歳年上の一般の男性と結婚され、ハワイで挙式をされたようです。
20代目・三谷たくみ
さして最後は、まだ記憶に新しい三谷たくみおねえさん。3歳からピアノを習って高校から声楽始めるなど、音楽が大好きであったたくみおねえさん。『おかあさんといっしょ』のうたのおねえさんに抜擢されたのは、洗足学園音楽大学音楽学部声楽コースに在学中に、うたのおねえさんのオーディションを受けたことからでした。
たくみおねえさんは、2008年3月31日から2016年4月2日までの8年間、うたのおねえさんとして活躍されましたが、この記録は「BSおかあさんといっしょ」のかまだみきおねえさんと並んで歴代最長記録。2016年4月2日の「ファミリーコンサート・金沢」の放送をも最後に「おかあさんといっしょ」を卒業されました。
たくみおねえさんは、うたのおねえさんを卒業後、一般男性と結婚されて2018年春に女児を出産されました。2016年5月に開催されたおかあさんといっしょファミリーコンサート『しりとりじまでだいぼうけん』へゲスト出演されてからは表立った活動は休止されているようです。とても人気のおねえさんだっただけに、復帰を待ち望んでいる方も多いかもしれませんね。
まとめ
以上、歴代うたのおねえさんの今現在の様子でした!うたのおねえさんとして『おかあさんといっしょ』に華を添えて盛り上げてくれたおねえさんたち。今現在も音楽と子供たちを愛する気持ちは、みなさんかわらないようですね。