海原千里・万里の現在！紳助やたけしとの関係や解散後の活動は？

海原千里・万里は、昭和を代表する人気お笑いコンビで、現在の芦川百々子さんと上沼恵美子さんという、実の姉妹により結成された漫才コンビです。当時は、和服に三味線という女性漫才のイメージを一新した斬新なしゃべりとテンポの良い突っ込みで注目を集め、人気を博しました。

【海原千里(うなばらせんり)】 ・海原万里(本名、現在の芸名　芦川百々子) ・旧姓　橋本 ・生年月日　1949年11月29日(68歳) ・出身地　兵庫県三原郡南淡町福良（現　南あわじ市福良乙）

【海原万里(かいばら　まり)】 ・海原千里(本名　現在の芸名　上沼恵美子) ・旧姓　橋本 ・生年月日　1955年4月13日(63歳) ・出身地　 兵庫県三原郡南淡町福良（現　南あわじ市福良乙）

現在の芦川百々子さん上沼恵美子さんのコンビであった海原千里・万里。海原千里・万里のデビューは1791年のことでした。

海原千里・万里の父親は、もともと漫才やお笑いが大好きで、海原千里・万里のお2人も幼少の頃から観劇に親しんで育ったということで、千里さんである上沼恵美子さんは、いつからか歌手を夢見るようになったといいます。そんな上沼恵美子さんが漫才の道に進むことを決めたのは、お姉さんである芦川百々子さんの存在でした。

芦川百々子さんは、もともと漫才師を志していてデビューも決定し、相方も決まっていたといいます。しかし、どんな巡り会わせか、相方になる予定の人が失踪してしまい、妹の上沼恵美子さんに声をかけたということです。こうしてデビューした海原千里・万里。万理さんである上沼恵美子さんがまだ中学校を卒業したばかりの16歳の時でした。

海原千里・万里さんは、1974年、フジテレビの時代劇『座頭市物語』の第18話「すっとび道中」に湯治場の仲居役で出演したところ、千里さんによる欧陽菲菲などの物真似が受け、一躍注目を浴びることになりました。

その後も目覚しい活躍で、海原千里・万里の漫才は同業者からの評価も高く、実力派漫才コンビとして一目おかれる存在に成長しました。また、美人姉妹漫才師としても注目され、デビュー後すぐにファンレターや弟子入り志願者が押し寄せるなど大ブレーク。笑いと美を兼ね備えた漫才コンビとして人気が上昇していきました。

海原千里・万里の師匠は、海原お浜・小浜のお2人です。海原千里・万里のお2人は、海原お浜・小浜の元に弟子入りし、戦前より活躍した女性しゃべくり漫才の先駆け的存在である大御所のお2人の元、着実に力をつけていったといいます。そんな海原千里・万里の漫才の様子がこちら。

テンポや間、タイミングがとれをとっても素晴らしい漫才です。当時、こんな漫才ができるコンビは他にいなかったようで、師匠である海原お浜・小浜のお2人は、2006年ころ他の漫才コンビに対して「最近の若手は勉強が足りん」と苦言を呈していたということです。この発言は、当時の若手漫才師の批判ともとられましたが、海原千里・万里のような素晴らしい漫才を見ていたからこその発言であったようです。それほど、海原千里・万里の2人の漫才がズバ抜けていたということでしょう。

今や‘世界の北野’といわれるほど、様々な分野で活躍されているビートたけしさんですが、その奥さんである幹子婦人は、武庫川女子大学短期大学部在学中に、昭和40年代に活躍した音楽ショウである『ピンアップトリオ』のピンアップ敦子さんの門下に入り、女子大生コンビとして1971年に漫才師としてデビューされていました。

でも、幹子婦人は、海原千里・万里の漫才を見て圧倒され、漫才業を廃業したといわれています。また、当時、女性漫才師をほとんど認めないビートたけしさんでしたが、海原千里・万里の漫才に関しては「うまかった」と評価したということです。同業者にも太刀打ちできないと思わせてしまうとほど、当時の海原千里・万里の漫才はレベルが高いことがわかりますね。

今は一般の方となった島田紳助さんですが、海原千里・万里よりも3年遅れて漫才界にデビューされたのだそうです。「漫才に教科書は無いから勉強ができない。だから、自分で教科書を作る」という考えであった島田紳助さん。そんな島田紳助さんも海原千里・万里の漫才は一目置いていて、漫才の研究をするために、海原千里・万里の漫才を一言一句漏らさず書き起こして何度も見直したといいます。島田紳助さんのお手本となったのが海原千里・万里のお2人なのです。

島田紳助さんは「なんで高校生やのに、こんなおもろいんや」と思っていたそうで、海原千里・万里の漫才を分析し続け、1人でもくもく勉強したといいます。そして、後には、「当時、千里・万里の影響受けてない若い奴いてないん違いますか」と絶賛していたそうです。

海原千里・万里の人気はうなぎのぼりでしたが、人気絶頂に解散することになります。解散のきっかけになったのは1976年、万理さんであった上沼恵美子さんの結婚・引退情報が流れたこと。上沼恵美子さんは、1976年12月に事務所社長に「いよいよ来年は結婚したいと考えています」と当時交際されていた8歳年上の元漫才師・夢大作さんとの結婚の意志を切り出したことから、事務所社長は翌年4月以降の新番組やCMのスケジュールを断り続けたといいます。

周りからは「何も引退することはない。」「あまりに惜しい。」という声が多数上がりましたが、上沼恵美子さんの決意は変わらなかったとうこと。また、上沼恵美子さんは芦川百々子さんに大して「ウチは引退するけれど、あんたはウチに付き合ってやめなくてもええのよ」と言ったそうですが、解散公演を2ヶ月後に控えた2月18日に今度は千里さんが結婚するという情報が流れたといいます。

こうして同時期に結婚することになっ海原千里・万里のお2人は、結婚、引退という形で惜しまれつつテレビから姿を消しました。

海原千里・万里の解散後、千里さんは「主婦業が退屈」として結婚わずか２カ月後に作詞家で芸能界に戻ってきました。さらに、千里さんは1978年4月、長男を出産後の7月に芸能界へ復帰し、10月からは本名の「上沼恵美子」として司会業などを始めました。

海原千里・万里さんの現在ですが、万里さんである上沼恵美子さんの活躍は、関西を中心に多くのバラエティ番組に出演し、『M-1グランプリ』には初の女性審査員として出演されました。また、「西の女帝」といわれるまでになり、歌手として活動されたり、トーク番組の司会だけでなく、『おしゃべりクッキング』などの料理番組などに出演され、マルチな才能を発揮されています。

一方、万理さんである芦川百々子さんは、時々上沼恵美子さんの番組に出演されていますが、本格的に芸能界に復帰する考えはないそうです。

海原千里・万里というと分からない方もいるかもしれませんが、上沼恵美子さんと聞くとピンとくる方は多いのではないでしょうか？上沼恵美子さんは、昔、優秀な漫才コンビだったのですね。数々の伝説があるため、女性初で『M-1グランプリ』の審査員に抜擢されるのも納得ですね。また、今でも海原千里・万里の漫才を聞きたい方も多いのではないでしょうか？いつかまた、海原千里・万里のお2人でステージに立っていただきたいですね。