海外漫画は日本漫画とどう違うのか 引用: https://stat.ameba.jp/user_images/20180131/19/lotuswing/a1/b9/j/o1920144014122595997.jpg?caw=800 独自の漫画文化を持つルーツは大きく分けて3つ 世界の漫画の流れを辿ると、大きく3つのルーツがあるってご存知でしょうか?どのコミックも魅力的でそれぞれ大きな売り上げを記録しているものがありますが、ひとつめは日本の「漫画」、ふたつめはアメコミでおなじみ「アメリカン・コミック」、みっつめは「バンド・デシネ」と言われるフランスやベルギー発祥のユーロコミックスです。各コミックの特徴はどんなもので、それぞれにどんな違いがあるのでしょうか?
世界中でも大人気!ジャパンカルチャーの代名詞「漫画」 スポーツやファンタジー、恋愛やサスペンスなど驚くほどのジャンルに渡る日本漫画。「ONE PIECE」や「NARUTO」などの人気は日本だけにとどまらず、世界の漫画市場でもトップクラスの売上を誇ります。物語やキャラクター性が重視され、背景や擬音、集中線などの効果が多用されることが特徴。ほとんどがモノクロ作品で、週刊や月刊など雑誌やネット連載を経て単行本発行が基本の流通となります。
ヒーローコミックが大人気「アメコミ」 アメコミは日本の漫画と違い、左綴じの冊子で画面も左上のコマから読んでいきます。まるで映画をコマ送りにしているような細かい動きの描写が特徴で、日本の漫画家でもアメコミのテクニックを取り入れている作家もいるほど。また、マーベル作品など出版社が世界観の権利を持ち各作家がその中のストーリーを描いていく作品が多く、映画も含めて世界での売上規模は計り知れません。
芸術作品としても評価の高い「バンド・デシネ」 「バンド・デシネ」は「BD」と表記されることが多く、「ベーデー」や「ベデ」と読まれます。アメコミ同様左上から画面を読んでいき、もちろん日本語とは違いフキダシも横書き。描写の美しいフルカラー作品が多く、そのためひとつのお話を時間をかけてゆっくり描いているそうです。また、アシスタントを使わず作家一人で描き上げることがほとんどで、週刊連載という概念がほぼ無いのが日本漫画との大きな違いですね。
おすすめ海外漫画その1:シビル・ウォー 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61xVwe3ApeL._SX352_BO1,204,203,200_.jpg アメコミを代表するアイアンマンやスパイダーマン、キャプテン・アメリカといった人気のマーベルヒーロー。映画も含めると世界中でものすごい売上を誇ります。日本でも特撮ヒーローが大人気ですが、アメコミの特徴はやはり「ひとつの世界に全ての物語が展開する」こと。スペシャルや映画の特別版でしか同じ場面に出られない日本のヒーローとは違い、マーベル世界ではスパイダーマンもアイアンマンも同じ世界で活躍するヒーローなのです。
しかしこちらの「シビル・ウォー」は、まさかのヒーロー同士の激突!にも関わらずマーベル作品でも特に人気の高い作品なんです。好きなヒーロー同士が決裂してしまった人はどんな気持ちで読むんでしょうか…?マーベル作品を手軽に読みたい場合は「Marvel グローバル コミック」というアメコミ専用のアプリがおすすめです。無料試し読みや無料コミックも豊富にあるので、ぜひチェックしてみてください♪
おすすめ海外漫画その2:キングスマン 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51c6ZIX-zbL._SX339_BO1,204,203,200_.jpg イギリスの最下層でひどい生活を送っていた少年エグジーに、見かねた親戚のジャックは「実は自分はM16のスパイなんだ」と告げます。そして才能を見込まれたエグジーはスパイ学校へ入学。一変した生活や事件を経てエグジーの成長を描き、世界を救うようなスパイ・ヒーローとなっていくスパイアクション漫画です。
大人気スパイ映画「キングスマン」のコミック版で、内容自体は映画版とはキャラクターやストーリーもほとんど別物。ですが、迫力のあるアクション描写や映画版ではあまり描かれなかったキャラクターの成長物語など、スパイアクションとしての読み応えと満足感は確かなものなんです!
おすすめ海外漫画その3:L'INCAL 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61j4GVlSWzL._SX370_BO1,204,203,200_.jpg 1981年フランスで発行され日本でも高い人気を誇り、現在でも全世界で売上を伸ばし続けている「L'INCAL(アンカル)」。私立探偵ジョン・ディフィールが、あるきっかけで謎の生命体「アンカル」を手に入れ、そのために宇宙抗争へ巻き込まれるSF作品です。単純な宇宙活劇ではなく、繊細な画面描写や、精神的な境地を描き出した芸術作品としても高い評価がされています。
作画のメビウスはジャン・ジロー名義でも活動されていて、あの宮﨑駿や大友克洋も影響を受けたほどの漫画家。そう考えると彼の日本漫画界への影響ははかりしれませんね。無料の試し読みもあるので圧倒的な画面の圧力をぜひ感じてください!
おすすめ海外漫画その4:闇の国々 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/617O3VS5ZRL._SX378_BO1,204,203,200_.jpg 不思議な世界観の架空の巨大都市群で描き出される幻想的な物語の人気作品。BDでは珍しいモノクロ描画が主となっている作品ですが、それにしても背景の描写がとてつもない漫画です。もはや背景というよりも建物がメインと言っても過言ではないほど、圧倒的な描画が特徴。1冊400ページにおよぶハードカバーで、じっくりと世界観を楽しみたいという人には特におすすめです。
おすすめ海外漫画その5:神之郷 引用: http://comic-catapult.com/images/works/CO_kaminofuru_001_0001-0.jpg 「神之郷(かみのふるさと)」は台湾で大人気のコミックで、実際の台湾の観光スポットでもある「大渓老街」を舞台に描かれています。繊細な背景の描写や郷愁のような切ない気持ち、複雑な人間関係など読みごたえは抜群。無料の試し読みもできるので、ぜひ美しい絵柄や世界観を堪能してください!
神之郷 | 左萱 | Comic Catapult
老街の手作り月光餅、普濟堂(プージータン)前の独楽(コマ)大会、騎馬銅像にまつわる都市伝説、キラキラと金色に光る大漢溪(ダーハンシー)、そして廟会の行列と三太子僮仔(ダンアー)。大学三年生の夏休み、台北の大学生・夏 志薫(シャー・ジーシュン)は、彼…
comic-catapult.com
おすすめ海外漫画その6:バットマン:梟の法廷 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51gIocvMqwL._SX338_BO1,204,203,200_.jpg マーベルコミックと共に二大アメコミ出版社と呼ばれるDCコミックスによる人気ヒーロー「バットマン」。スーパーマンなどもDCコミックスの大人気ヒーローですが、長い歴史を持つため新規のアメコミファンはどこから読めば良いかとっつきにくい印象もありました。
ですが、2011年にDC作品のキャラクターは新たな世界観でリニューアルされ、「THE NEW 52!」というシリーズが刊行されました。絵柄や内容を現代風に読みやすくし、アメコミ初心者でも手を出しやすいシリーズとなりました。その中でもやはり永遠のヒーロー・バットマンはおすすめの一作です♪無料試し読みからDCコミックスにハマってみては!?
バットマン:梟の法廷 (THE NEW 52!) | ShoProBooks
バットマン:梟の法廷 (THE NEW 52!)
books.shopro.co.jp
おすすめ海外漫画その7:GET JIRO! 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61caDdND7QL._SX352_BO1,204,203,200_.jpg 「血湧き寿司踊る異色のバイオレンスグルメコミック」というとんでもない作品のとんでもない寿司職人ジローが、不届きな客や悪辣な料理人と戦うバトル寿司漫画です。料理人が料理ではなく暴力で街を支配する世界…。amazonでも無料試し読みができるので、試しに読んでぜひ妙な気持ちになってください!
おすすめ海外漫画その8:天空のビバンドム 引用: http://www.asukashinsha.jp/s/crecy/img/about/book.jpg あの「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦先生がおすすめする衝撃作です。1994年の発表以来、作者であるニコラ・ド・クレシーのあらゆる画材を盛り込んだ描画の技巧が話題となり現在でも売上を伸ばし続けている作品。アート作品として注目されがちですが、実はストーリーも奥深いので無料の試し読みでぜひ堪能してください♪
About |『天空のビバンドム』ニコラ・ド・クレシー作品集
荒木飛呂彦 推薦! ニコラ・ド・クレシー 作品集、『天空のビバンドム』、1994年に第一巻が発表された『天空のビバンドム(Le Bibendum Céleste)』は、ニコラ・ド・クレシーの代表作で、まずはそのビジュアルが大きな話題となりました。家にあった画材をすべて投入した本作
www.asukashinsha.jp
おすすめ海外漫画その9:皺 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51aigPGBt3L._SX355_BO1,204,203,200_.jpg 「老い」についてのさりげない描写や残酷な現実を淡々と描き上げ、漫画の枠にとどまらず高い評価を得ている作品です。老人ホームに入ることになったエミリオがたくさんの「老い」と直面する作品で、重たいのに暗くなりすぎない構成で多くの読者の支持を得ています。
おすすめ海外漫画その10:ムーミン・コミックス 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/512G14DF43L._SX435_BO1,204,203,200_.jpg 日本でもおなじみ、またセンター試験でも話題になったこともあり、知名度や関連グッズの売り上げが伸びているノルウェーの妖精ムーミン。子供向けのイメージをお持ちの人も多いかもしれませんが、小説弁と違いこの「ムーミン・コミックス」は社会風刺やギクリとするような哲学的なメッセージが多く、大人にもぜひ読んで欲しい作品です。なんとも言えないシュールな展開や意外と知られていない人間(?)関係もきっと興味深く楽しめるはずです!
コミック版も小説版の作者トーベ・ヤンソンによる原作ですが、ほとんどは弟のラルフ・ヤンソンが書き上げた内容のようです。
日本の漫画とひと味違った海外作品も楽しんじゃいましょう♪ 日本の漫画ももちろん素晴らしいですが、海外にも目を向けてみると多くの素敵な作品があります。最近は無料での試し読みも増えているので、気になる作品はぜひチェックしてみてください!ストーリーや絵柄の他にも、国ごとの特徴や違いを感じてみるのも楽しみ方のひとつかもしれませんね。