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乾くるみのリピート・セカンドのネタバレ!おすすめ作品は?

推理小説家・乾くるみさんは、映画「イニシエーション・ラブ」の原作者で、ネタバレしたくなるラストが好評でした。他にも「リピート」や「セカンドラブ」などの作品を手掛けてみました。ネタバレ情報とともに乾くるみさんの作品「リピート」「セカンドラブ」などをご紹介します。

乾くるみ おすすめ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報まで

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2015年公開の映画「イニシエーション・ラブ」は、衝撃のラストが話題になった作品でした。同映画の原作を手掛けたのは小説家・乾くるみさんです。乾くるみさんと言えば「イニシエーション・ラブ」が挙げられますが、タロットシリーズの「リピート」や「セカンド・ラブ」などおすすめしたい作品がたくさんあります。乾くるみさんのプロフィールとともにおすすめの本、新刊情報をご紹介します。

乾くるみ おすすめ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介【プロフィール】

乾くるみ(いぬいくるみ)さんは1963年10月30日、静岡県静岡市生まれの54歳です。別名義「市川尚吾」として評論活動を行っています。
小学生の頃からミステリー好きで、「金田一耕助」シリーズの横溝正史や、「明智小五郎」シリーズの江戸川乱歩、さらに海外ミステリーなど読み漁っていました。高校生から執筆活動を始め、大学在学中には「江戸川乱歩賞」に応募しますが、一次選考にも残りませんでした。大学卒業後はIT企業に就職、ソフトウェアの開発に従事します。
34歳になった1998年、「Jの神話」で「第4回メフィスト賞」を受賞、小説家としてデビューしました。2005年、前年に発売した「イニシエーション・ラブ」が「このミステリーがすごい!」第12位、「本格ミステリーベスト10」第6位、さらに「リピート」が第18位に入るなど、ミステリー小説家として徐々に人気を集めていきます。

乾くるみ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【おすすめ本①】

イニシエーション・ラブ(タロット・シリーズ)

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2004年発売の「イニシエーション・ラブ」は、後に「タロットシリーズ」と題されるシリーズ第1作であり、タロットカード6番「恋人」を題材とした作品です。物語は「side-A」と「side-B」の2部構成であり、大学時代の主人公・鈴木と就職した鈴木を主軸に男女の出会いや別れを描いたサスペンス小説です。
イニシエーション・ラブ (文春文庫)の画像

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

価格:¥ 680

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。

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映画「イニシエーション・ラブ」が公開

引用:https://i.pinimg.com/564x/a2/a5/90/a2a5900671744d45e2f81a64ed366867.jpg
2015年5月「イニシエーション・ラブ」は、映画公開されました。松田翔太さん、前田敦子さんなど豪華俳優陣が出演したことで話題となりましたが、キャッチコピーに「最後の5分全てが覆る。あなたは必ず2回観る」だったため、どのようなラストになるのか多くの人が期待しました。
イニシエーション・ラブ DVDの画像

イニシエーション・ラブ DVD

価格:¥ 4,060

甘く切ない一見純粋なラブストーリーが、最後の2行で驚愕のミステリーに変貌する―― 「映像化不可能」と言われた大ヒット小説がついに実写化!

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どんなラスト?《ネタバレあり》

ここからは「イニシエーション・ラブ」のラストについてご紹介します。ネタバレ情報を含むため、読む際はご注意ください。
映画も原作とほぼ同じ内容で描かれていますが、「イニシエーション・ラブ」は、物語に登場する「成瀬繭子」がほぼ同時期に二股をかけた物語です。つまり、学生の鈴木と社会人の鈴木は同一人物ではなく、別人であるということです。小説・映画共に、この鈴木が同一人物であるように描くことで、視聴者を騙す叙述トリックを使っています。
タロットカード「恋人」がモチーフになっている「イニシエーション・ラブ」ですが、「恋人」には「誘惑と戦う」や「自分への信頼」という意味がある裏に、「誘惑」「不道徳」などの意味も込められています。

乾くるみ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【おすすめ本②】

リピート(タロット・シリーズ)

2004年発売の「リピート」は、タロットカード10番「運命の輪」をモチーフにして作られました。過去を知る男性「風間」から、未来を予知した電話が掛かってきた主人公「毛利圭介」は、現在の記憶を持ったまま過去に戻る現象『リピート」のゲストとして招かれ、過去に戻ります。9人の男女が過去に戻り、人生をやり直そうとしますが、次々と「リピート」をしたゲストたちが死んでいき、衝撃的な真実に辿り着くサスペンス小説です。
リピート (文春文庫)の画像

リピート (文春文庫)

価格:¥ 950

もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて…。あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作。

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ドラマ「リピート~運命を変える10か月~」が放送

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2018年1月から3月、日本テレビ系列で「リピート」がドラマ放送されました。主演には貫地谷しほりさん、本郷奏多さん、ゴリ(ガレッジセール)さんが出演しました。

どんなラスト?《ネタバレあり》

ここからは、「リピート」のネタバレ情報をご紹介します。原作とドラマの内容が一部異なるため、原作重視でご紹介します。
小説「リピート」は、ある一定期間(物語では1月13日から10月30日までの間)に死ぬことがわかっている9人の人物が、死以外の選択をするのかという「池田」の退屈しのぎの「死のゲーム」でした。主人公の「毛利圭介」はそのことに気づき、死ぬ運命からからくも逃れ、未来へ行くことに成功します。ドラマと原作では多少異なるため、違いを見比べても面白いでしょう。
「リピート」のモチーフになったタロートカード「運命の輪」には、「転換点」や「幸運の到来」などの意味があります。さらに裏の意味には「別れ」「すれ違い」「アクシデントの到来」などの意味があります。乾くるみさんの「タロットシリーズ」は、モチーフになったタロットカードの意味を先に知ることで、結末を予想する手助けになるでしょう。

乾くるみ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【おすすめ本③】

スリープ

2010年発売の「スリープ」は、中学生の少女がテレビ番組に出演、取材で訪れた研究所で見てはいけないものを見ますが、ラストにはどんでん返しが待ち構えている傑作ミステリー小説です。
スリープ (ハルキ文庫)の画像

スリープ (ハルキ文庫)

価格:¥ 637

テレビ番組の人気リポーター・羽鳥亜里沙は、中学卒業を間近にした二月、冷凍睡眠装置の研究をする“未来科学研究所”を取材するために、つくば市に向かうことになった。撮影の休憩中に、ふと悪戯心から立ち入り禁止の地下五階に迷い込んだ亜里沙は、見てはいけないものを見てしまうのだが。どんでん返しの魔術師が放つ傑作ミステリー、待望の文庫化。

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どんなラスト?《ネタバレあり》

ここからは「スリープ」のラストをご紹介します。ネタバレ情報を含むため、読む際はご注意ください。
「スリープ」は研究施設に誤って入ってしまった少女が冷凍睡眠され、30年後に目覚めるのが大筋です。しかし、ラストは全て少女の夢だったというラストです。「イニシエーション・ラブ」のような叙述トリックを物語の中にふんだんにちりばめることで、あえて「ミスリード」を織り込む点は、乾くるみさんの持ち味と言えるでしょう。
なぜタイトルが「スリープ」なのかは、このラストがあることで納得するでしょう。小説「スリープ」は「イニシエーション・ラブ」以上に物語を緻密に作り上げているため、途中で物語の展開がわからなくなってしまう人が続出する難点もあります。

乾くるみ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【おすすめ本④】

匣の中

1998年発売の「匣の中」は、推理小説家・竹本健治さんの小説「匣の中の失楽」のオマージュとして描かれました。探偵小説の愛好家グループのひとりが密室で殺されます。殺され方がグループのメンバーが書いた通りだったため、メンバーが真相を追求していくサスペンス小説です。元になった「匣の中の失楽」を先に読んでから「匣の中」を読むとより楽しめるでしょう。
匣の中 (講談社文庫)の画像

匣の中 (講談社文庫)

価格:¥ 961

本格の魔道に沈む驚愕の結末!! 探偵小説愛好家グループの中心人物・伍黄零無(ごおうれいむ)が謎の言葉を残して密室から消失。その後もグループの一員・仁行寺馬美(じんぎょうじまみ)が書くモデル小説どおりに密室殺人が連続する。衒学的(ペダンティック)な装飾と暗号。推理合戦の果てに明かされる、全世界を揺るがす真相とは!? 新本格の聖典『匣(はこ)の中の失楽』に捧げる華麗なるオマージュ。

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どんなラスト?《ネタバレあり》

小説「匣の中」のラストをご紹介します。ネタバレ情報を含むため、読む際はご注意ください。
小説「匣の中」では、元になった「匣の中の失楽」の設定や登場人物も踏襲して描かれています。5つの密室事件が起きますが、解決しないまま放置したり、時間逆行のラストなどアンチ・ミステリー(推理小説であり、推理小説ではない作品。概ね推理をしない小説とも)など、竹本健治さんの作品を傾倒する作風に仕上がっています。そのため、推理小説好きには「モヤッ」とするラストになっています。

乾くるみ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【おすすめ本⑤】

セカンド・ラブ(タロットシリーズ)

2010年発売の「セカンド・ラブ」は、タロットカード2番「女帝」をモチーフにした作品です。資産家の娘「内田春香」と交際することになった主人公「里谷正明」は、ある日、スナックに春香にそっくりの「ミナ」と出会い、2人の女性を軸に物語が展開していくミステリー小説です。
セカンド・ラブ (文春文庫)の画像

セカンド・ラブ (文春文庫)

価格:¥ 702

里谷正明は会社の先輩から誘われたスキー旅行で、内田春香と知り合う。交際を始めた2人は2月のある日、身形(みなり)のいい紳士に強引に呼び止められる。紳士は春香を新宿のパブで働く「美奈子」だと断じた。後日、店を訪れた正明は、春香にそっくりな女、美奈子と出会い驚愕する。はたして、美奈子の正体は春香なのか? ベストセラー『イニシエーション・ラブ』に続く「驚愕の恋愛ミステリー」第2弾!

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どんなラスト?《ネタバレあり》

ここからは「セカンド・ラブ」のラストをご紹介します。ネタバレ情報を含むため、読む際はご注意ください。
「セカンド・ラブ」に登場する大学院生「内田春香」とスナックで働く「ミナ」は別々の過程で育てられた一卵性双生児でしたが、ミナが亡くなったことで、春香1人2役の生活をしていました。そんな春香の正体を知った里谷の先輩紀藤が、春香に迫り2人は交際します。そして、里谷がミナの正体に気づき、春香に自分と紀藤どちらと交際し続けていくのか迫りましたが、春香は紀藤を選び里谷は失意の末に自殺してしまいます。
「セカンド・ラブ」のモチーフになったタロットカード「女帝」の意味は、「直感」や「知性」などの意味があります。しかし裏の意味には「悲観」や「現実逃避」「疑心暗鬼」などの意味も込められています。

乾くるみ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【おすすめ本⑥】

セブン

2014年発売の「セブン」は、トランプゲームをモチーフにした7つの短編から構成されています。短篇でありつつ、巧妙に作り上げられた設定や、心理戦を見事に描いた作品といるでしょう。
セブン (ハルキ文庫)の画像

セブン (ハルキ文庫)

価格:¥ 626

一見シンプルなトランプの数当てゲームが、生死をかけた心理バトルへと変貌する「ラッキーセブン」ほか、時間を何度もワープする男の話――「TLP49」、超ショートショート――「一男去って……」、戦場で捕らえられた兵士の生き残り作戦とは――「ユニーク・ゲーム」などロジカルな企みに満ちた七つの物語。トリッキーな作品世界に二度読み三度読み必至の驚愕の短篇集。

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どんなラスト?《ネタバレあり》

小説「セブン」のラストをご紹介します。ネタバレ情報を含むため、読む際はご注意ください。
「セブン」は「7」をテーマにそれぞれがゲームに挑んでいく物語です。「7」と「言葉遊び」を巧みに使っており、またゲームの鍵を握るのが「7」であるという点もユニークな短編集です。

乾くるみ おすすめ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報【新刊はいつ発売?】

引用:https://images.unsplash.com/photo-1496635594438-0cabe903998e?ixlib=rb-0.3.5&ixid=eyJhcHBfaWQiOjEyMDd9&s=589ef503748847d87a88cd64cc37e11c&auto=format&fit=crop&w=1350&q=80
映画化された「イニシエーション・ラブ」や、読者の度肝を抜いた「スリープ」など、さまざまな意味で裏切ってきた乾くるみさんの最新刊についてご紹介します。

最新刊は2017年「共犯関係」(アンソロジー作品)

2017年10月に発売された「共犯関係」が乾くるみさんの最新作です。乾くるみさんなど5人の推理小説家が描く「共犯者」の物語を描いた作品です。
共犯関係 (ハルキ文庫)の画像

共犯関係 (ハルキ文庫)

価格:¥ 691

わたしたちは永遠の共犯者。二度と離れることはない―(「Partners in Crime」)。夏祭りの日、少年は少女と町を出る(「Forever Friends」)。難病におかされた少年に起こった奇跡(「美しき余命」)。“交換殺人してみない?”冗談のはずが、事態は思わぬ方向に(「カフカ的」)。苦境の作家の会心作。だが酷似した作品がインターネット上に―(「代償」)。五人のミステリ作家が描く、共犯者たち。驚愕のアンソロジー。

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2018年最新刊発売はいつ?

2018年に発売予定の新刊情報を調べてみましたが、見つかりませんでした。現在、乾くるみさんは最新作の執筆中のようです。新作が待ち遠しいところですが、ここはこらえて次回作に期待しましょう。

乾くるみ おすすめ作品「リピート」「セカンドラブ」紹介&ネタバレ情報まとめ

もう一度読みたくなる「イニシエーション・ラブ」は、映画化もされ「本格ミステリーベスト」に選ばれるなどミステリーファンに人気のある乾くるみさんは、ドラマ「リピート」など映像化作品も増えています。まだ映像化されていない「セカンド・ラブ」や「スリープ」も今後、映像化される可能性があります。
緻密な設定や叙述トリックを織り交ぜて織り成す作品は、常に読者を驚かせてくれます。推理小説が好きで、新しい作品を探している人は、ぜひ乾くるみさんの作品を読んでみませんか。これまでの推理小説とは違った驚きや発見を楽しむことができるでしょう。
引用:https://i.pinimg.com/564x/93/24/f0/9324f0c6829a6a48e3c4d4336d8ba8c1.jpg